わたし達が知っている「しごと」にはちょっとゆかいな物語がある。日々のてまひまは、障害のある人が作った良いモノとそのストーリーをお届けします。
福岡市の住宅地に位置する「さざなみAloha」では、お菓子を焼く日はあたりに甘い香りが漂います。この日焼いていたのは、「ほっこり栗チョコケーキ」。丁寧に計量された材料を混ぜ、型に流すと、一つひとつ栗を甘く煮たものを埋めていきます。「幅広い世代に、男女問わず人気があります」と話すのは、サービス管理責任者の佐藤みえさん。
お菓子は、国内産の小麦や、飼料にまでこだわった卵、種子島のきび砂糖、そして小豆島のオリーブオイルで作られています。添加物は、いっさいなし!「バターを使っていないので、案外軽い食べ心地なんですよ」とのこと。丁寧に作られたお菓子は、食べる私たちの時間もゆっくりにしてくれるようです。一人で一度で食べるにはたっぷりの量で、二人で分け合いっこするのにピッタリのサイズです。
この日お菓子づくりを担当していたのは、松尾薫さんと浜辺美子さん。「さざなみAloha」のお菓子部門の中核を担う2人で、注文が多い日はもくもくと、そうでもない日は世間話をしながら、日々製造しているそうです。「もともとお菓子作りが好きでしたが、ここで仕事にするようになってからは、家では作らなくなりました」と松尾さんは笑います。「おいしいと言われると、やる気がでます」と浜辺さん。
ここで作られたお菓子は、毎週城南区役所で出張販売を行っています。それを楽しみにしている区役所の職員さんもいて、休憩時間に「今日も買いに来たよ」と声を掛けられることもしばしば。また近所の常連さんが、散歩がてらお菓子を買いに寄っては、世間話をしていくこともあります。お菓子が、人と人をつなげます。
「さざなみAloha」は、地域の人たちとのつながりを大切にしてきました。その表れのひとつが、地域の人たちが「さざなみAloha」で作ってくれる“給食”です。和洋中なんでもありで、利用者のリクエストによってメニューが決まることもあるそう。「この前の白身魚のあんかけは、おいしかったなぁ」なんて声も。利用者はもちろん、地域の人たちも、このイベント楽しみにしています。
「さざなみAloha」のもう一つの大切な仕事は、外に出ての清掃の仕事です。こちらも時間をかけてコツコツと作ってきたもので、個人宅やマンションの管理会社から、定期的に草取りや掃除などを請け負っています。「一軒に2〜3日くらいかかることもありますが、丁寧な作業だとよろこんでいただいて、口コミで依頼が増えています」と佐藤さん。地域の人たちの、年をとって自宅をきれいに保つのも大変だという声にも応えているそうです。
今回「日々のてまひま」では、手作りケーキの中から人気の4種類をセレクトしました。いまどきのニーズに応えた、小麦を使わない「グルテンフリーAlohaショコラ」は、オレンジピールが入った濃厚なショコラの味わいが魅力。ちょうど取材時に作られていた「ほっこり栗チョコケーキ」は、ふんだんに入った栗とチョコレートがベストマッチです。無添加ワインを使った「ワインケーキ」は、お酒のおともにもぴったり。風味豊かな抹茶と香ばしい黒豆をたっぷり使った「抹茶黒豆ケーキ」は根強いファンを持つ逸品です。
いずれもバターではなくオリーブオイルを使用し、しっかりと風味を活かしながらも、軽い食べ心地が魅力です。
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2021年度に関しては、九州圏内の企業・団体様のみ利用可能となりますが、
今後全国展開させていきたいと思っておりますので、
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